『TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2022』グランプリ授賞式スペシャルプレゼンターに“菊地凛子”が登場 オフィシャルレポート
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カルチュア・エンタテインメント株式会社とカルチュア・コンビニエンスクラブ株式会社が主催する映像企画とクリエイターの発掘プログラム「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM」は、『嘘を愛する女』『哀愁しんでれら』など話題作を輩出している「本当に観たい映画企画」を選ぶコンペティション。
3月24日(金) 15:00より東京池袋・harevutaiにて、本年度スペシャルプレゼンターに就任した俳優・菊地凛子をお招きし、「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2022」の受賞者発表と授賞式を開催いたしました。
菊地凛子は、「TCP 2019」に審査員特別賞を受賞した作品である映画『658km、陽子の旅』の主演を務めております。
熊切和嘉監督と20年ぶりにタッグを組んだ本作は、2023年7月28日(金)にユーロスペース、テアトル新宿他にて全国順次公開が決定しております。
本日行われたイベントのレポートをお送りいたします。
イベントレポート
映画企画を、募集から映画化までバックアップを行うコンペティションを中心に、映像クリエイターの「発掘と育成」を目的とするTSUTAYA発のプログラムである「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM」。(以下、TCP) 2022年度は企画部門、脚本部門、監督部門、の3つの部門で合計571に及ぶ応募企画が集まり、1次、2次、最終審査を勝ち抜いた3作品の発表、授賞式が3月24日に池袋 harevutaiで開催しました。
授賞式には、カルチュア・エンタテインメント株式会社 代表取締役 中西一雄、コンペティション審査員長を務めた C&Iエンタテインメント株式会社 久保田 修も参加し、授賞式スペシャルプレゼンターとして、俳優・菊地凛子さんが登壇。菊地凛子さんは「授賞式プレゼンターとして選んでいただきとても光栄に思います。多くのクリエイターがここから輩出されていくことが感慨深く、またこうやって多くの作品が生まれていくということは1人の役者としてもとても嬉しい。」とプレゼンターに選ばれた感想を述べました。
菊地凛子さんは、「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2019」の脚本部門で審査員特別賞を受賞し、2023年に公開を予定している映画『658km、陽子の旅』の主演を務めています。初の邦画単独主演作となった映画『658km、陽子の旅』では、熊切和嘉監督と22年ぶりにタッグを組み、初冬の東北を横断しながらの撮影に渾身で挑んでいます。TCP受賞者の脚本に熊切監督も参加し、最終的に出来上がった脚本を初めて読んだ際には「まず物語を進めていく主人公として、40代女性のキャラクターというがとても珍しく、そういった企画が選出されて、そしてその役が自分のところにまわってきたことをとても光栄に思う。」と語りました。
脚本部門 審査員特別賞を受賞した市川悠輔さんの企画名は『風よふけ、僕らの熱い涙を』。優等生でありながらも、日常に疎外感や劣等感を抱える女子高生が、ある日13年前の卒業生が書いたとされる青春小説を見つける。その小説が自分の学校を舞台にしたものだと気づき、現実逃避をするように作者を探し始めるという過去と現代が時空を超えて交差する青春学園物語。審査にあたってパイロット版の動画を製作した市川さんは、「カット割り、俳優の動かし方、どこにフォーカスを置くか、とてもハイレベルな方だと思った。」という審査委員長からの評価を受け「お褒めいただきとても光栄。せっかくいただいたチャンスなので全力で悔いのないように取り組んでいきたい。」と受賞の感想を語りました。
監督部門で 審査員特別賞に輝いたのはスペイン人のペドロ・コヤンテスさん。TCPの取り組みの中で初の外国人受賞者となりました。企画名は『コンビニ』。27歳でコンビニ店員をしながら働いている女性が、ある日コンビニを訪れた70代の男性に出会い、彼の行動を観察するにつれ、彼の目的が「刑務所に入ること」だと気づく。受賞者のペドロ・コヤンテスはスペイン在住のため授賞式への出席は叶わず、コメント映像を放映。「共同脚本家である日本人の妻と2人で日本の映画製作に取り組めることに今からとてもワクワクしている。早く日本で皆様にお会いしたいです。」と日本語を交えながら喜びを語りました。
そして見事グランプリを獲得したのは、YouTuberの企画・構成作家をしている竹中貞人さんの『16小節の旅の始まり』という女子高生によるラップのフリースタイルバトルの物語。事なかれ主義の女子高生がラップと出会い、現状を変えたいと願う親友とともに、奮闘する成長物語にもなっています。グランプリ作品の企画内容を見たという菊地凛子さんは「ラップという文化はすごくメッセージ性があって、ラップの中で使われる言葉も強い語調のものが多いですけど、それを女子高生が繰り広げるというところに面白さを感じました。自分にも役が欲しいと思って企画書の相関図を見たのですが、無さそうだったので監督作ってください!」と語り、受賞者の竹中は「即座に!」と返し、会場に笑いが起こりました。最後に竹中さんは「あらためて、この場に立っていることでエンターテインメントを好きでよかったと胸を張って言える。物語を作るというのは暗い洞窟の中にいる気分で、TCPに至ってはここがゴールではない。今から映画製作が始まる。この作品を製作する過程もとても厳しいものだと思いますが、みなさんに素晴らしい作品をお届けできるよう精進できればと思っております。」と抱負を述べました。
授賞式の中では菊地凛子さん主演の『658km、陽子の旅』の共演者キャストの紹介も行われ、竹原ピストルさん、オダギリジョーさんのことを「竹原さんはとても詩的な、ポエティックな方で、実際にお会いしても凄く素敵な方。オダギリさんは今までも何回か共演したことはあったが、一緒にいて落ち着く、背中で語ってくれるような存在で今回の競演でもとても頼りになった。」とそれぞれの共演者について話しました。自身にとって役目のある役が初めてだったという熊切監督の作品『空の穴』から22年。監督から「また一緒にやろうと言っていただけたことがとても嬉しかった。」という菊地凛子さん。『658km、陽子の旅』は7月28日公開です。
TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM(略:TCP)とは
「本当に観たい映画企画」を募集から映画化までバックアップを行う「コンペティション」を中心に、映像クリエイターの「発掘と育成」を目的とするTSUTAYA発のプログラム。2015年から始まったTCPコンペティションから、過去受賞作『嘘を愛する女』(18)『哀愁しんでれら』(21)『この子は邪悪』(22) 等の話題作を輩出し、これまでに10作品が劇場公開されました。
授賞式スペシャルプレゼンター:菊地凛子 プロフィール
神奈川県出身。映画『生きたい』(99 年)にてスクリーンデビュー。『バベル』にてアカデミー助演女優賞を含む多数の映画 賞にノミネートされる。映画『パシフィック・リム』シリーズ、『47RONIN』(13)など海外作品に主要キャストとして多数出演。『ナイト・トーキョー・デイ』(09 スペイン映画/主演) 『ノルウェイの森』(10/松山ケンイチ、水原希子とトリプル主演) 『トレジャーハンター・クミコ』(14 アメリカ映画/主演) 『ラスト・サマー』(14イタリア映画/主演)で主演を務める。近年では米国ドラマシリーズ「TOKYO VICE」、大河ドラマ「鎌倉殿の 13 人」、ドラマ「PICU」(CX)、「100万回言えばよかった」(TBS)に出演。さらに2023年度後期の連続テレビ小説『ブギウギ』では淡谷のり子さんがモデルの役である茨田りつこ役としての出演が決定するなど幅広く活躍している 。
『658km、陽子の旅』作品概要
監督:熊切和嘉 原案&共同脚本 室井孝介 共同脚本:浪子想
出演:菊地凛子 <他出演者は別途発表>
製作:『658 km、陽子の旅』
製作委員会 (カルチュア・エンタテインメント、オフィス・シロウズ、プロジェクト ドーン)
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント
制作プロダクション:オフィス・シロウズ
配給・宣伝:カルチュア・パブリッシャーズ
宣伝協力:DROP.
©2023「658km、陽子の旅」製作委員会
<公式サイト> https://culture-pub.jp/yokotabi.movie/
<公式 Twitter> @yokotabi_movie
<Instagram> @yokotabi_movie
■ストーリー
<一夜の旅が凍える心を溶かしだす。東北横断ロードムービー>
42 歳独身青森県弘前市出身。 夢破れ人生を諦め惰性で日々を過ごしていた就職氷河期世代のフリーター陽子(菊地凛子)は、かつて夢への挑戦を反 対され 20 年以上断絶していた父が突然亡くなった知らせを受ける。従兄・茂の一家が葬儀のため弘前へ帰る車に無理やり乗せられ、しぶしぶ一緒に帰ることに。しかし、途中のサービスエリアでトラブルを起こした子どもに気を取られた茂の一家に置き去りにされてしまう。陽子は弘前に向かうことを逡巡しながらも、所持金がない故にヒッチハイクをすることに。しかし、出棺は明日。それまでに実家にたどり着けるのか。北上する一夜の旅で出会う人々・・・シングルマザー、人懐こい女の子、怪しいライター、心暖かい夫婦、そして若かりし父の幻・・・様々な人々との出会いにより、時を止めていた陽子の心 が動きだす。