Interview
企画開発で広がるグッズの世界、「まじかる百貨店」担当者インタビュー
CEグループは、エンタテインメント領域で幅広い事業を手掛けています。その中の1つがグッズ・merchandise事業。大好きなキャラクターやアーティスト等との絆を深めるためのツールとして、魅力的なグッズを企画・製作し、お客様のもとにお届けしています。
グッズ事業が最新シリーズとして今年の2月にローンチしたのが「まじかる百貨店」。本企画の開発担当者である前 隆範さんに、「まじかる百貨店」を開発するきっかけや着目したポイント、そして商品の特徴や魅力などについてお話いただきました。
まじかる百貨店
見る角度によって複数の絵柄に変化したり、3Dのように立体に見えたりするレンチキュラー印刷を使用したシリーズ。各商品は、全国の雑貨店、書店、ファンシーショップ等で順次取り扱い中!
● プロフィール
前 隆範
カルチュア・エンタテインメント(株)
IPプロダクトカンパニー
IPプロダクト事業統括部
IP事業部 第一MDユニット
―「まじかる百貨店」とはどのようなグッズシリーズですか。
レンチキュラー印刷を使用した、グッズシリーズになります。缶バッジやステッカーなど様々な形の「まじかる」な商品を展開しています。
絵柄が変化するグッズは昔からありましたが、今我々が扱っているものはより進化した印刷技術を用いた商品です。例えば、見る角度によってクリアなカードに絵柄が出たり消えたりする商品では、背景色がないクリアな所でも残像があまり出ないようにし、中心となる画像がはっきりと綺麗に見えるようになっています。(クリアカード一覧)
また、一般的な商品の画像変化は2パターンほどなのに対し、「まじかる百貨店」のアイテムは絵柄が3パターン以上、中には7パターンに変化するものもあります。
レトロ感漂う懐かしさや親しみやすさがあり、加えて新しい驚きや感動を提供できるのが「まじかる百貨店」のアイテムが持つ魅力ですね。
―「まじかる百貨店」開発のきっかけは?
前職で、雑貨バイヤーとして商品製作やライセンス事業に携わっていた時期があります。その繋がりを大切にし、今も店舗の方と定期的にお話するのですが、その何気ない会話の中で「家電量販店などで目立つ場所にあるスマートフォン・スマートフォンアクセサリー売り場を、一等地にふさわしい形で稼働できていない」という悩みを聞きました。その日から「スマホ本体や関連アクセサリーを売るような場所でも活きる商材」「キャラクター毎の売り場の中だけではなく、商品棚を専用で作り、まとめて売り場に出していただけるようなグッズシリーズ」を企画したいと考え始めました。
また、この話とは別軸で、納期が短く需要が急増した場合にも迅速に対応できる国内生産の商品も当社のラインナップに加えたいと考えていました。先々「メイドインジャパン」のグッズとして海外で広く販売してゆきたいという思いもありましたね。
そういったことを考えていたタイミングで、レンチキュラーという印刷技術に出会いました。
この技術を使ってどんな商品を開発できるか考えた時、多くの若い人たちがスマホケースの中にステッカーを挟んでいる行為に着目。ステッカーを挟む行為自体に名前がついているわけでもなく、また商売として向き合っている人もまだ少ないことに気づき、これなら独自性があり、コーナー展開できるアイテムにもなると考え、本格的に商品企画することとしました。(スマホシート一覧 )
―開発の際大変だったことは何ですか?
最初の商品をリリースするにあたり、なるべく多くのラインナップを一気に展示会で発表し発売開始するために、短期間に数多くのキャラクターライセンスを取得するのは想像以上に大変でした。また、この商品は会社からの期待も大きかったので、その期待に沿えるようなものに仕上げなければというプレッシャーもありましたね。
―商品発表後の手ごたえはいかがでしたか。
2024年2月に「東京インターナショナル・ギフト・ショー」という国内最大のBtoB向け展示会にブースを出展し、「まじかる百貨店」を大々的に発表しました。その後、主要なファンシー系雑貨店に商品を導入していただいています。この商品は動かさないと魅力が伝わらないため、実物を動かしながら展示できる什器を製作するなど、売り場作りもかなり工夫しました。商品をリリースしてからは、我々がアプローチする前に権利元から「うちのIPで商品を作って欲しい」とオファーが届くようになり、以前に比べ商品開発がしやすくなりました。
「まじかる百貨店」シリーズは、小スペースで多種類の商品を陳列出来るため店舗導入が比較的簡単にできるところが特徴だと思います。グッズとしての独自性はもちろん、懐かしくて新しいアイテムとしてどの世代からも受け入れられやすい。さらに、ステッカーや缶バッジは流行に左右されず、消耗品につき買い替え需要もあることから、バイヤーにも紹介しやすい商品だと感じています。
―今後の事業展開について教えて下さい。
今後は海外市場も視野に入れて事業展開していきたいです。日本のIPは海外の方からも非常に人気があることは知っていたのですが、実際に販売してみると、お土産としての需要もあることが分かり、海外にもマーケットを広げられる可能性のあるアイテムだと感じました。
これまでグッズ事業の主軸商品はキャラクターTカード(現:Vポイントカード)でした。独自性のある「まじかる百貨店」シリーズは、キャラクターTカードと同じくらいの主力商品になるポテンシャルがあると感じています。また、レンチキュラーの場合はIPの持つ力だけではなく、グッズの企画力も試されます。我々の企画次第でまだまだ新たな展開が期待できるのが、面白さややりがいに繋がっています。
―仕事の中で大事にされていることを教えてください。
人と人とのつながりです。ビジネスも人とのつながりで成り立っています。ですから、つながりを大事にすることで、自分の引き出しが増えたり、更につながりが広がっていくと考えています。今後も人とのつながりを大事にし、事業を成功に導いていきたいと思います。
―最後に
今回のご紹介アイテムは全国の雑貨店、書店、ファンシーショップ等で順次取り扱い中です。「まじかる百貨店」は実際に手元で動かしてみた時に一番輝く商品なので、ぜひ手に取ってお試しいただきたいと思います。
また、「まじかる百貨店」のアイテムはこれからももっと進化していきます。これまでの商品展開を第一弾と位置づけていて、既に第二弾のラインナップの仕込みも始めています。アーティストやキャラクターの世界感が広がるような画期的な「出会い」をお届けできるよう準備を進めていますので、ぜひ楽しみにお待ち下さい。
FAN+Life
カルチュア・エンタテインメントが提供する、ワクワクが集まるECサイト「FAN+Life(ファンタスライフ)」。
アーティストやキャラクターのデザインを配した缶バッチやアクリルスタンド、オリジナル商品を販売。好きなアーティストやキャラクターの世界感が広がるシチュエーションやオリジナル商品との「出会い」、そして「楽しさ」が広がるような体験をご提供しています。